Rhetoric on PC
3つ挙げた問題点の最後に、基本的な英文のレトリックが分かっていない、あるいは軽視、ということをいいました。実はこれが最も簡単に改善できるのにもかかわらず、もっとも軽視され、もっとも現在のPCを使った文書交換で重要なことなんです(この記事は外資の方で書いた方が良かったかもしれませんが、writing skillsの一環としてここに載せます)。
- 私は現在の職場で一日数百通のメールを受け取ります。職種にもよるのでしょうが、そのくらいのメールを受け取る人は今時珍しくないと思います。それらは海外からの英文のメールや提携先の日本企業からも英文・日本文のメールです。その中でもっともレトリック無視なのがその日本企業からです。もちろん外資でも日本人にはこの傾向がとても強いです。日本の文化が欧米ほどに書き物に対する重要性が強くなかったという文化的背景がそこにはあります。
- もちろん日本にもそれなりのルールがあります。しかし、これだけフォーマットや単語まで欧米の文化を持ち込んでいる訳ですから(最近は何でもかんでも横文字にしたがります。マニフェスト?何で日本語で言えないの?)。それと同様にルールもきちんと把握しておく必要があります。
- managementで上に行けば行くほど受け取るメールの数は多いでしょう。そんな人に読んでもらうには見ただけでうんざりするほど乱れたフォーマットの文章を送っていては良い結果は望めません。そんな話、英語やTOEICに関係ないじゃんという人がいるかもしれません。でも実際に英語をcommunicationのツールとして使い始めればこれはとても大事なことです。関係、大ありなんですね。
- それに更に拍車をかけているのがPCを使用した文章作成です。手書きではたとえ知識がなくても問題にならなかったことが問題になってきています。固定されたサイズの紙の上ではおきなかったことが、e-mailを始めとするPC上の媒体では頻繁に起き始めます。
- これを直すのは全然難しいことではありません。ただ無視している人がとても多いということです。忙しいmanagementもそんなレターは読まずに無視するかもしれませんね。
- フォーマットや句読点法など詳しいことは前にも紹介した英文ビジネス文書完全マニュアルなどで基本的な知識を身につけていただく方が良いでしょう。ここではPCを使用することを前提としてもっとも基本的なこと、そして意外にも多くの人が無視している事だけを軽く触れておきましょう。
- その一つが改行です。ENTERキーを使って行を変えることです。知ってる人には当たり前のことなんですけど、敢えていいます。文章の本文中でENTERキーを使って改行するのは次の場合だけです:
- 段落を区切るとき。段落(paragraph)という概念がないかのような文章を書く人がいますが、ここでは問題外です。
- 空白行を入れるとき。Block formはもちろんのこと、Indented formでも最近は段落間に空白行を入れるのは常識になってきています。これは読み手が段落の切れ目を捜す労力を減らしてくれます。PBなどではindented paragraphで空白行なしですが、これはページ数を出来るだけおさえたいからです。
- 箇条書きで次のラインに移るとき。箇条書きはビジネスではとても便利なツールです。
- 少し具体的な例を次ページで挙げときましょう。